突然離婚を切り出してきた夫の不貞が発覚し、慰謝料を獲得した離婚をした事例
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離婚の理由:不貞
依頼者
- 性別 女性
- 職業 看護師
- 年齢 30代
相手方
- 職業 会社経営者
- 年齢 30代
その他
- 子どもの有無 なし
- 婚姻期間 2年
- 解決までの期間 約10か月
事件の概要
結婚して2年になる夫に突然離婚を切り出された。夫とは最近まで仲良く生活しており,自分としては離婚を言われる心当たりがまったくないし,夫が言っている離婚の理由も「愛情がなくなった」等いまいち釈然としないものであった。しかし,夫の気持ちが離れてしまったのであれば仕方がないという気持ちもあり,どうしたらよいがわからないと相談に来られた。
なお,本件は,結婚から余り時間が経っておらず,共有財産もほとんどない事案であったため,事務所に相談に来られた段階では,夫は,依頼者に対し何らの財産給付もせずに離婚をしようとしていた。
弁護士の経験上,心当たりがないのにある日突然離婚を言われる背景には異性問題が隠れていることが多かったため,そのような聞き取りを行ったところ,依頼者も「そういえば怪しいところがある・・・」と気付いたようであった。
しかしながら,相談に来られた時点では夫は家を出ていくことになっていたので,その段階でご自身にて不貞の証拠を集めるのは難しいという状況であった。
解決内容
かなり高い確率で不貞が疑われたために,当事務所が日頃からお世話になっている探偵を紹介し,調査を行ってもらった。そうすると,案の定,夫は不貞行為をしており,しかも不貞相手と半同棲状態であることが発覚した。
このため,こちらから離婚調停を申し立て,探偵からの証拠をもとに不貞の主張をし,結果として,婚姻期間等からして,相場よりも高額である300万円の慰謝料を獲得することに成功した。
また,依頼者は,事実を知らず釈然としないまま離婚をするよりも,不貞の事実を知った上で慰謝料を獲得して離婚をすることで,自身の中でも納得感を得ることができ,夫のことを完全に吹っ切ることができた。
このため,事件終了面談の際,依頼者がとても清々しいお顔をされていたのが,とても印象的であった。
弁護士による解説・解決のポイント
離婚を申し入れられた理由が腑に落ちない場合,その背景に配偶者の不貞行為が隠れていることがあります。
申し入れられた側としては,仲良く生活していたつもりであったにもかかわらず,突然離婚といわれ戸惑ってしまい,また,好きだった配偶者に嫌われたくないという気持ちなどから,配偶者からいわれるままの条件で離婚をしてしまう方も少なからずおられます。
ですが,実は,配偶者の不貞が理由で離婚を求められた本件のような場合,それを知らずに配偶者に言われるがまま離婚をしてしまい,離婚後になって不貞のことを知ってしまったらどうなるでしょうか。
おそらく立ち直れないほどのショックを受けてしまいます。この点,離婚後に不貞を知った時点で慰謝料請求をすれば良いという考えもありますが,離婚後に,離婚前から不貞をしていたことの証拠を集めるのはかなり難しいでしょう。
これらのことから,相手から突然離婚をいわれ,その理由が腑に落ちない場合,離婚前にきちんと調査をすることが大切です。相手のことを吹っ切り,清々しくリスタートをすることが出来るからです。
執筆者情報
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