性生活の不一致とそれに伴うモラハラを理由に離婚を決意し、希望の条件で成立した事例
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離婚理由:モラハラ
依頼者
- 性別 女性
- 職業 主婦
- 年齢 40代
相手方
- 職業 研究職
- 年齢 40代
その他
- 子どもの有無 有り
- 婚姻期間 約15年
- 別居期間 6か月
- 解決までの期間 2年
事件の概要
夫からの性交渉を断ると,人格否定に値する等の発言があり自身の感情を押し殺して性交渉に応じざるを得なくなった。また,応じたら応じたで,その頻度や内容について文句を言ってくる,それが高じて暴力的な行為を行うようになった。
夫からのモラルハラスメントや,性交渉の強要にたえかねて,精神的・肉体的な限界を感じるとともに,暴力的なうえ,理詰めで攻撃してくる夫に対して,自身での交渉は不可能と考え,ご相談に来られた。
解決内容
婚姻費用と離婚の調停を申し立てる。
相手方は,不動産や預貯金等相当額の財産を有していたが,独自の見解に基づいて,細かく計算をして主張をしたり,子供の養育費についても,依頼者は大学卒業までを希望したが,相手方は20歳までしか支払わないとするなど,隔たりが大きかったため,調停には時間を要した。
その間,依頼者としては同居が耐えられないとして,別居に至った。
婚姻費用の調停が先に成立し,夫の年収が高かったこともあり,高額の婚姻費用を受け取れることとなった。
依頼者は,別居してからは,精神的にも落ち着きを取り戻し,また,十分な婚姻費用を得られたため,じっくりと,離婚に向けた調停を進めることが出来た。
その結果,財産分与について依頼者の希望に添った解決を図ることができるとともに,養育費についても22歳まで支払ってもらえることとなった。
弁護士による解説・解決のポイント
子供の養育費の終期については,しばしば争点となる問題です。
大学への進学率は高くなっていますので,子供が大学に進学した場合に備えて,養育費の終期は22歳と定めたいと考える監護親は多くおられます。他方で,非監護親としては,親権を渡してしまった子供についての養育費の支払いを渋る傾向がありますので,養育費の終期はできるだけ早くと考えます。
しかしながら,両親ともに大卒である場合などは,離婚前,子供も大学に行かせようと共通認識を持っていた場合も多いでしょうから,22歳までの養育費が認められる可能性も十分にあります。この傾向は両親が高学歴であればあるほど強いといえるでしょう。
養育費の終期について対立している方につきましては,ご相談いただければと思います。
執筆者情報
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