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結婚したばかりの相手と離婚したい方へ

この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。

厚生労働省の人口動態調査(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei18/index.html)によると,2018年における婚姻期間が1年未満の離婚件数は12327件に及んでいます。これは,結婚したばかりの相手との離婚を考えている方が少なくないことをあらわしています。
その原因としては,夫婦の共同生活を通じてはじめて,パートナーについて知ることも多いためであると考えられます。

今回は,結婚直後にもかかわらず離婚がよぎっている方に向け,婚姻期間が短い夫婦の悩みや離婚を考えるきっかけと,早期の離婚を考えた方がいいケースについて解説し,離婚について弁護士に相談するメリットを紹介いたします。

婚姻期間が短い夫婦の悩み(離婚を考えるきっかけ)

  1. 付き合っていた時と変わってしまった(結婚したらモラハラやDVがはじまった等)
  2. 子供ができない,子供に対する価値観が違った,妊活に協力しない
  3. パートナーの親族と折り合いが悪い
  4. 浮気の発覚

新婚生活において,このようなお悩みを抱える方もいらっしゃるのではないでしょうか?

結婚したばかりの時期というのは,お互いの生活についてすりあわせを行っていく時期でもあるため,話し合いによって,夫婦関係を改善しようと努力することがまずは大切です。
しかし,なかには,モラハラやDV等の話し合いでは解決できないケース,また,話し合いにならないケースもあります。そのような場合には,人生の大切な時間を無駄にしないよう,早期の離婚を検討してみるべきでしょう。

以下では,専門家である弁護士の協力を得た方が良いケースについて説明します。

弁護士に相談した方がいいケース

相手と直接話したくない,話すのが怖い

結婚後,パートナーの思わぬ一面を知った場合,混乱や不安を感じることは当然です。ショックを受けてしまい,直接は話したくないとなってしまうことも十分に考えられます。そのような場合,第三者であり専門家の弁護士に依頼すれば,離婚の手続きをスムーズに行うことができますし,当事者の心理的な負担を減らすことができるでしょう。

さらには,パートナーからモラルハラスメントやDVといった肉体的・精神的な被害を受けているのであれば,早期の離婚を考えるべきですが,そのような相手とは,当事者間で離婚についての話し合いをすることはほとんど不可能でしょう。
そのようなケースでは,「相手から離婚を認めて貰えない」,「離婚の条件を話し合う際に反論できずに一方的な要求を認めさせられる」といったことが考えられるからです。
こうした場合には,自分だけで解決しようとすることは,合理的でないばかりか,かえって事態を悪化させることも考えられますので,専門家である弁護士を頼るべき場面と言えるでしょう。

感情的になり話し合いにならない

夫婦の問題は,子どもに対する価値観や経済的問題等,人生を左右する根本的な問題が含まれており,その議題はもともと感情的になってしまいがちなものです。このため,当事者同士では,なかなか冷静に話し合えない場合も多々あるでしょう。
また,感情に任せて離婚を急ぐあまり,離婚までの婚姻費用や財産分与の内容といった離婚条件を十分に議論できず,離婚後に後悔や思わぬトラブルを引きずってしまうかもしれません。
当事者間での冷静な話し合いが難しい場合,または,条件面の話まではできそうにない場合などは,弁護士に代理人として離婚の手続きを進めて貰うことが有効です。第三者として冷静に,なおかつ専門家として依頼者のメリットとなるような条件を考えながら手続を進めることができるからです。

結婚直後にもかかわらず離婚を考えるような状態になってしまった場合には,多くの葛藤や不安があって当然であり,自分だけでは冷静な行動ができない場合もあります。そこで離婚にむけて動くことができずに辛い思いをしたり,逆に安易な選択をして条件面等でのちのち後悔することが無いよう,弁護士に相談するという道を検討してみてください。

離婚についての話し合いで弁護士に依頼するメリット

弁護士に離婚の協議を依頼することのメリットとして,

  1. 第三者の専門家である弁護士が,感情的な相手に対しても冷静に対応をしてくれる
  2. 交渉のプロである弁護士が,依頼者に最も有利な離婚条件を検討,交渉してくれる
  3. 離婚条件を法的効力のある書面にしてくれる(公正証書等)

等が挙げられます。

離婚の話し合いは,感情的になりやすい議題であることは先述のとおりです。加えて,弁護士は,個々の事案において,依頼者に最も有利な条件は何かということを考える法律のプロです。
このため,弁護士に依頼すれば,ご自分にとって最も有利な条件を検討した上で,感情的になっている相手にも,適切な法的根拠を示し,冷静に交渉してもらうことができます。

結婚直後の離婚であれば早期に離婚を成立させることで,問題のある結婚生活からの被害を最小限に抑えられるだけでなく,離婚後の新たな生活や再婚といったその後の人生への前向きな一歩を,少しでも早く踏み出すことができます。
弁護士に依頼するもう一つのメリットとして,協議によって決まった離婚条件を文書として残す際に法的な助言を得られる点です。

夫婦間の話し合いで取り決めた内容を「公正証書」として文書の形で残し「債務不履行時に強制執行」が可能となる様に文言を入れておくことで,離婚後に相手方が慰謝料等の支払いを拒む等約束を破ったときに,裁判を起こすことなく相手の財産を差し押さえて支払いを受けられるようになります。

離婚後のトラブルを避けるためにも,弁護士のアドバイスの元で公正証書を作成することをお勧めします。

最後に

結婚直後に離婚を検討される場合,相手方の不倫やDV・モラハラといった緊急性の高いお悩みをお持ちの方が多い傾向にあります。このようなことに直面した場合,心理的動揺も大きいと思いますので,相手方との離婚協議をご負担に感じる場合には,1人で解決しようとせずに離婚問題に精通した弁護士を頼ることが大切です。
早めに行動することが新しい人生につながりますし,後悔のないよう相手方としっかり交渉することも必要になるからです。
結婚してすぐに相手との離婚を考えている方は,是非弁護士にご相談ください!

こんなお悩みをお持ちの方は下川法律事務所にご相談ください

執筆者情報

下川絵美(広島弁護士会)
下川絵美(広島弁護士会)
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